子供を育てるのには、大きなコストがかかる。次の世代を育てるのは、社会全体の責任でもあるから、親だけにその負担を押しつけるのではなく、社会全体で、即ち税金で一部を負担するのは当然である。
子供手当を出しても、多くが貯蓄に廻るから、景気対策にならない、という人がいる。しかし、他の何に税金を使うよりも、子供手当が最も消費をふやし、景気を良くする効果が大きいのは明らかである。公共事業などでは、大きな部分が中間で吸い取られてしまい、消費に廻らない。
子供手当は、少子化対策としても効果が小さいという人もいる。それよりも、保育園を増やす方が良い、という。しかし、女ひとりでも子供を3人持てば一応生活出来るほどの子供手当を出せば、出生率が大きく上がることは確かである。また、子供を3人育てることは、それだけの価値がある。配偶者控除は、女性蔑視の古い考え方の現れであり、子供手当を出す代わりに配偶者控除をなくせば、子供のいない専業主婦は大きく割を食うなどという人は、男女同権ということが全くわかっていないのである。
5.6年前、金余りで困っていたアメリカの銀行は、返済能力が疑わしい貧乏人にも金を貸して、どんどん家を建てさせた。その結果、土地が値上がりし、住宅価格も上がっていった。
家を建てた貧乏人は、家の担保価値が上がった分だけ借り増して、車、家電などを買い込んだので景気はますます良くなった。
銀行は、返済が怪しい住宅ロ-ン(サブプライムロ-ン)の債権を、他のまともな債権と混ぜ合わせて一見安全に見える証券を作り出し、格付け会社と結託して高い格付けを与え、このインチキ証券を世界中の銀行や投資フアンドに売りまくった。その金は再び住宅ロ-ンの貸し付けに廻るから、インチキ証券は際限なく増え、その総額は3000兆円にもなった。
2年ほど前、住宅価格が頭打ちになると、ロ-ン返済が出来ない人が増え始め、インチキ証券の仮面が剥がれ落ちると、その価格は崖から落ちるように転がり落ちていった。
大量のインチキ証券を抱え込んでいた投資フアンドは次々と破産した。リ-マン程の巨大フアンドは政府が援助して破産させないだろうと信じられていた、そのリ-マンが破産したのは去年の9月である。
その瞬間、世界の金融は凍りついた。世界中の銀行がインチキ証券を抱え、投資フアンドにも貸しこんでいるので身動きがとれない。世界中から、金の貸し手が消滅した。自動車ロ-ンも借りられなくなり、すべての商品の販売が落ち込んだ。これがリ-マンショックである。
輸出頼みの日本経済は最大の被害者となり、急坂を転げ落ちた、超優良企業のトヨタでさえ、8000億の赤字になった。
ノ-ベル経済学賞受賞者をはじめ一流の経済学者達がこのインチキ証券作りに関わっていたのだから呆れるほかはない。19年前「純粋税制批判」で、経済学のレベルは中世の錬金術の段階にあると喝破したが、今回その先見性が証明された訳である。
そもそも、金余りの原因は一部の金持ちにマネ-が集中し貧乏人に再分配する機能が失われていることにある。高度成長期には、マネ-は設備投資に使われ、廻り廻って貧乏人にも行き渡っていた。しかし今では設備投資も必要が小さくなりマネ-は金持ちに滞留した。そこで貧乏人たちに借金させ、家を建てさせた。
こんなことが長続きするはずがない。住宅の値上がりが止まると、貧乏人達は借金を返せなくなり、家を失っても借金が残った。アメリカ政府は72兆円を銀行につぎ込んだが焼け石に水で、今までの作られた好景気は逆転し、不景気のどん底に落ち込んだ、赤字国債は子孫につけを廻すとか、寝ぼけたこと言っている経済学者が多いが、150兆円ほど赤字国債を発行して公共事業を行い、貧乏人に金を廻すほかに解決法はないのである。
グロ-バル化時代、世界共通語として英語の必要は大きくなる一方である。
しかし、日本の英語教育には大きな問題がある。
ほぼ日本語が定着した小学生以上を教育するより、幼児の間に英語を教える方がはるかに効率的であることは言うまでもない。
しかし、これを実行するのは勧められない。
それによって、日本語が怪しくなるおそれがあり、日本人にとっては、英語よりも日本語の方がはるかに大切だからである。
現在の中学校における英語教育は、プラスよりも、マイナスの方がはるかに大きい。
一度間違った発音を覚え、間違った英語を身につけると、将来、実際に通用する英語に修正するのはかえって労力がいるからである。
日本の中学の数学授業時間は先進国中最短で、中学生の数学力も最低に近いのは大いに憂慮すべきことである。
有害な英語教育の時間を数学に廻すべきである。
英語の授業は週一回で充分である。
そして日本人の英語は生徒に絶対に聞かせてはならない。
ネイティブの英語を聞かせる、出来なければテ-プの声でも良い。
教科書は、面白い物語、流行歌を選び生徒が喜んで聴くものにする。
英文(英単語ではない)と、日本語訳を併記した教科書を与え、英文をネイティブの声で繰り返し聴かせる。
意味は日本語訳が併記してあるから自然に覚える。
生徒には英語を読ませてはならない。
変な発音を覚えてしまう。ネイティブの英語を繰り返して聞かせているうちに、自然発生的に英語が口をついて出てくるようになれば、しめたものである。
和文英訳をさせてはならない。充分多くの英文和訳を暗記すれば、自然に和文英訳ができるようになる。
日本語の子音、母音の数は英語のそれよりもはるかに少ない。
英語にあって日本語にない子音、母音は山程あるが日本語にあって英語にない子音、母音は殆どない。
だから、初期段階では、アメリカ人が日本語を、覚える方が、日本人が英語を覚えるよりもはるかに易しい。
その上に、間違った英語教育をやっているのだから日本人の大部分が英語音痴になるのは当然である。
もっと上級になれば日本語は漢字とかなを併用するし、敬語の種類の多さ、表現の微妙さ等、日本語の方が難しい面も多いが。
中国語は英語と文法が似ているし、子音母音の種類も多いから、中国人は日本人より、はるかに上達が速い。
英語の発音をかなで表示する悪習は最悪で、中学校の英語教育でこれをやっていることも、日本人の英語がだめになっている大きな原因である。
高校では英語を選択科目にして、上記の教育法を徹底的にやれば、高校で英語を選択した人は皆、ペラペラになるのは受け合いである。